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アロマのお話 2015年4月

精油の紹介☆姫小松

松葉が柔らかく短めな姫小松は、

その名が表す通り、どことなく女性らしさを感じる優しげな松です。

北海道から九州までに自生する常緑針葉樹で、高さが20mに達するものもあるそうです。

赤松や黒松などが二様松であるのに対し、姫小松は針状の葉が5本ずつの“五葉松”です。

5本の葉を束ねるとちょうど円になるんですよ。

松葉というと、ツンツン尖ったイメージですが、姫小松の松葉は柔らかくしなやかです。

飛騨地方では、建築材として屋根を支える梁に多く用いられ、

雪深い飛騨で、民家の屋根に積もる雪の重みを支えてきました。

木目が細かく、柔軟で狂いが少ないことから、「木型」に使われたりもするそうです。

盆栽としても人気があるそうですよ。

一年を通じて緑の葉をつけ、千年の樹齢を保つとも言われる姫小松は、

長寿や夫婦和合の意味を持ちます。

こちらは、葛飾北斎の【姫小松に海老】。

s-hokusai021_main (1).jpg縁起のいいもの一杯の絵です。



姫小松は、松科の精油独特のツーンとした刺激臭がなく、香りは優しく深みのあるものです。

姫小松の精油には、木部からと枝葉から抽出されたものとの2種類があります。

s-hime_t5.jpgs-hime_lb5.jpg

同じ姫小松と言っても、抽出部位によって香りが違います。

木部から抽出された精油は

森林浴の時に感じるような清々さと、刺激臭がなく落ち着いた気分を誘う香り。

枝葉部から抽出された精油は、

青々した清々しさの中に柔らかな甘みを感じる香り。

ちゅ楽では主に枝葉の部分から抽出された姫小松の精油を使用しています。

それは、枝葉部から抽出された姫小松の精油には、ネロリドールが15%以上も含まれているから。

ネロリドールは、その名が示す通り、ネロリの特徴成分です。

学名を【Citrus aurantium】というネロリの精油は、

ビターオレンジのお花から水蒸気上療法で抽出されます。

s-Citrus aurantium.jpg
このビターオレンジ、日本では「橙」と呼ばれています。  

そう、お正月の鏡餅の上に飾られている、あれ、です。

s-kagamimoti.jpg 「代々」繁栄するようにと、「橙」と言葉をかけて、使われる橙です。


ネロリの他にもネロリドールを含む精油はありますが、樹木の精油では珍しいです。

可愛らしいビターオレンジのお花からと姫小松の松葉からと、

同じ成分が抽出されるなんて、ちょっと不思議ですね。


ネロリドールには、

女性ホルモン様作用や、皮膚細胞成長促進作用、鎮静作用、抗炎症作用があります。

女性ホルモンに働きかけたり、皮膚細胞の成長に働きかけたりと、

女性には嬉しい効能を持っている姫小松なのです。

s-姫小松.jpg
姫小松

科・属: マツ科マツ属
学名: Pinus parviflora
抽出部位: 枝葉
抽出方法: 水蒸気蒸留法
原産国: 日本
採集: 野生
主な芳香成分: α‐ピネン、ネロリドール、β‐ピネン、サピネン、ミルセン、リモネン



 

精油の紹介☆黒文字

「何を着て寝ますか?」 「NO.5を数滴。」

s-11_sc_beerman_bras_plies.jpg出典: http://inside.chanel.com/ja/marilyn/marilyn-and-no5/11_sc_beerman_bras_plies


マリリンモンローがシャネルNO.5をまとって眠るというのは有名なお話でした。

眠る時に利用するのにおススメな理由がシャネルNO.5にはありました。

それは

シャネルNO.5の原料として使われていたのが“ローズウッド”だから。

リナロールを80%以上も含むローズウッドの精油は、

ウッディーな中にもバラに似たフローラルな芳しい香りが特徴。

この香りに包まれることで、深いリラックスを得て眠りに導かれます。

リナロールはラベンダーなどにも含まれるモノテルペンアルコールのひとつで

鎮静作用・血圧降下作用・抗不安作用・神経強壮作用・疲労回復作用などの効能があります。

お休み前のリラックスにはとても良いのです。
(現在のシャネルNO.5には化学香料を使っているようなので、不眠解消の効果は望めません。)

ローズウッドは、家具材料や香料材料として好まれ、乱伐が続いたため枯渇の危機にあります。

そのため、ローズウッドの精油をアロマテラピーに利用するのは難しくなっています。

ブラジル政府の保護下で植林が進んでいますが、非常に成長の遅い木なのだそうで、

絶滅の心配をせずに利用できるようになるのには、時間がかかりそうです。

そこで注目を集めだしたのが“黒文字”。

かつては、海外へ輸出されていたこともある“黒文字”の精油ですが、

最近では、知る人も少なくなりました。

ちゅ楽で使用している“黒文字”の精油の主成分もリナロールで、50%以上も含まれています。

成分バランスも香りもローズウッドとよく似ています。

s-kotoha_graph_k.jpg黒文字は、クスノキ科(ローズウッドもクスノキ科))の落葉低木で、

日本ですと楊枝に使われる材として知られています。

関西の方は、楊枝のことを「黒文字」と呼ぶこともあるそうですね。

小枝の部分に黒い斑点がある様子が、文字のように見えることから

「黒文字」と呼ばれるようになったと言われています。

リラックス効果のあるリナロールには殺菌効果もあり、

楊枝はかつて歯のお手入れをするためのものでした。

楊枝の起源はインドだそうで、平安から鎌倉時代に日本へと伝わった仏具なのだそうですよ。

黒文字は本州・四国・九州などに分布して生えているそうです。

枯渇が心配されるローズウッドと違って、黒文字の精油を採取するのは小枝の部分です。

木の幹を切ることがないので、山のお手入れをしてあげると増えていくとメーカーさんからお話を伺っています。

植物の恩恵にあずかる私達人間。

黒文字にも山にも優しい利用の仕方をしていきたいものです。

s-04.jpg黒文字

科・属: クスノキ科クロモジ属
学名: Lindera umbellate
抽出部位: 枝葉部
抽出方法: 水蒸気蒸留法
原産国: 日本
採集: 野生
主な芳香成分: リナロール、1.8シネオール、リモネン、α-ピネン、カンフェン

 



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