整体のお話

肩こり解消に効果的なストレッチ&トレーニング② 肩甲挙筋編



あなたの肩こりは○○筋が原因だ!

前回のブログで、僧帽筋の事を書きましたが、
肩こりに関係する筋肉は、まだまだあるんです。

肩こりでお困りの方は、肩こり解消に効果的なストレッチ&トレーニングを
参考にしてみてください。
 
今回は、肩甲挙筋です。

肩甲挙筋は、僧帽筋と同じように肩を拳上させる働きのある筋肉で、
肩こりに関係していることが多いです。
 
 
肩こりに関係する筋肉 肩甲挙筋
 

1.肩甲挙筋の構造

   
 
 
起始 大1頸椎の横突起の後結節
 
 
停止 肩甲骨の上角・内側縁上部
 
 
作用 肩甲骨の拳上(肩甲骨を上に上げる)
   下方回旋(背中に手を回す)
 

運動貢献度の順位

  肩甲骨拳上
1位 僧帽筋(上部)
2位 肩甲挙筋
3位 大菱形筋
4位 小菱形筋
肩甲挙筋は、その名前の通り肩甲骨にくっついていて、僧帽筋上部線維と
ともに肩甲骨拳上(肩甲骨を上に上げる)の役割と菱形筋や小胸筋と
協同して肩甲骨の下方回旋(背中に手を回す)にも働きます。
 
そして、頸部の後部側面深層に位置しているので、いわゆるインナー
マッスルでもあります。
 
 

2.肩甲挙筋は、常に負担が生じている!

肩甲挙筋は、立った状態や座った状態の時に体重の約10%を占める腕の
重さを常に支えているんです。僧帽筋上部線維と一緒に腕の重さを支えて
いるのですが、それでも負担は常にあるということですね。
 
それだけではなく、首の後ろから肩甲骨にかけて、体重の約13%の重さが
ある頭部の負荷も常にかかった状態です。この事については、あとで詳しく
書いておきます。
 
そのため、肩甲挙筋は常に負担があるため疲労しやすい筋肉です。
 
 

3.肩甲挙筋の疲労が肩こりに関係する

ほとんどの肩こりの方は、首の後ろあたりから肩や肩甲骨までの筋肉の
こわばりを訴えてます。その痛みの場所に肩甲挙筋があるんです。
 
デスクワークなどで、常に同じ姿勢をとっていたり、姿勢が悪い状態で
手を使う作業をすると、余計に肩甲挙筋の緊張を高め、疲労してしまいます。
そうなると、筋肉内の血流も悪くなり、そこに疲労物質が蓄積しやすく
なってしまうのです。
 
他にも、肩こりだけではなく、首の辛さや頭痛にも大きく関係する
筋肉ともいえます。
 
肩甲挙筋の過緊張は、筋肉そのもののコリ以外にも神経の圧迫も考え
られます。
それだけではありません。肩甲挙筋の過緊張は、肩甲骨を拳上・下方回旋
位でロックがかかるため、肩関節の不安定性を引き起こすこともあります。
 
 

4.肩甲挙筋とストレートネックの関係

最近、肩が痛くて病院に行ったら「ストレートネックですね」と言われた
方は、とても多いのではないでしょうか。
ストレートネックの人は、首のカーブがなくなって頭が前に傾きやすい
状態です。
日常生活で、私たちのカラダが受ける様々な衝撃は、背骨のS字カーブが
あることで、上手に吸収しています。しかし、そのS字カーブがないと
骨や関節に対して大きな衝撃が加わる事になり、骨や関節もちろん筋肉
といった組織に大きな負担になってしまいます。
 
頭が前に倒れるということは、肩甲挙筋が付着している首の後部側面は、
常に肩甲挙筋が伸ばされて、重い頭を正しい位置にとどめておこうと
必死に踏ん張っている状態ですので、筋肉が硬く張ってしまうのです。
 
その状態を放置していると、凝り固まった状態から血流が悪くなり、
痛みへと発展していくという訳です。
 
 

5.肩甲挙筋ストレッチ

 
僧帽筋のストレッチと似ているのですが、少しだけ首の回旋をいれると、
より肩甲挙筋が伸びていきます。
 
片方の手を背中に回し、もう片方の手を頭に置きます。
背中側の手に力が入らないように脱力した状態で、頭を押さえている手の
方に傾けていきます。この時に、ストレッチする側とは反対側に約45°回旋
させながら傾けます。
首から肩にかけて筋肉が伸びているのを感じましょう。呼吸もしっかり
やってくださいね。
左右30秒ずつ行いましょう!
 
 

6.肩甲挙筋トレーニング

肩甲挙筋への継続的な負荷にも耐えられるために、筋肉の強化も有効です。
僧帽筋と同じトレーニングで肩甲挙筋も鍛えられます。
 
      
 
足を肩幅くらいを目安に立ちます。
肩をすくめるようなイメージで肩甲挙筋を意識して真上に引き上げ、
動きをコントロールしながら肩甲骨を下げるように意識して肩を元の
位置に戻します。
1回1回を丁寧に、10~15回を目安に行いましょう!
 
 
 

7.まとめ

僧帽筋の奥に位置していて、首から肩甲骨に繋がり僧帽筋と一緒に肩甲骨を
持ち上げる役割をしている筋肉です。
腕や頭の重さを常に支えていて、とても疲労しやすく、長時間のデスク
ワークなどの同じ姿勢で手を使っていると、硬くなりやすいです。
また、ストレートネックとも関係の深い筋肉ですので、肩だけでなく首や
頭痛の原因にもなってきます。
 
あなたの肩こりは肩甲挙筋が原因かもしれません!
 
ストレッチやトレーニングを参考に効果を実感してみてください。
 
ストレートネックのような症状は、ストレッチやトレーニングでの
対処は難しいかもしれませんが、肩こりでお困りの方は一度ご相談ください。
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この記事を書いた人


 沖縄生まれ沖縄育ち
カラダがつらい時に頼れる存在です。
 佐久眞 正己
Masami Sakuma

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