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なぜ呼吸が浅いと、筋膜は硬くなるのか?――そのコリ、実は"息の浅さ"が原因かもしれません

「肩や背中がいつも張っている」
「体を動かしていないのに、なぜか疲れる」
「整体に行っても、すぐ元に戻る」
もし、こんな状態が続いているなら、
**“呼吸の浅さ”**に目を向けたことはありますか?
呼吸は、ただ空気を吸って吐くだけの行為ではありません。
実は、筋膜の柔らかさ・体の回復力・コリやすさにまで深く関係しています。
今回は、「なぜ呼吸が浅いと筋膜が硬くなるのか?」を、
できるだけやさしく、わかりやすくお話しします。
筋膜は「動き」と「呼吸」が大好物
筋膜とは、筋肉や内臓、血管、神経まで包み込む全身ネットワーク。
この筋膜は、
✔ 伸び縮み
✔ 揺れ
✔ 呼吸による内側からの動き
こうした**“微細な動き”があることで、柔軟性を保っています**。
ところが、呼吸が浅くなるとどうなるでしょう。
胸やお腹がほとんど動かず、
肩や首だけで息をしている状態。
このとき、体の中では
「動かない=固めておこう」
というスイッチが入ります。
筋膜は使われない部分から水分が減り、
乾いたゴムのように硬くなっていくのです。
浅い呼吸は「常に緊張モード」を作る
呼吸が浅い人に共通するのが、
交感神経(緊張・戦うモード)が優位な状態。
✔ 仕事で気を張っている
✔ スマホを見る時間が長い
✔ 常に何か考えている
✔ 無意識に歯を食いしばっている
こうした生活が続くと、
呼吸は自然と浅く、速くなります。
すると脳は、
「今はリラックスする場面じゃない」
と判断し続けます。
その結果、
筋肉も筋膜も**“守るために固める”**方向へ。
これが、
・何もしていないのに疲れる
・朝から体が重い
・深呼吸がしづらい
といった状態につながります。
特に硬くなりやすい場所がある
呼吸が浅い方ほど、
次の部位に違和感が出やすくなります。
・首〜肩
・背中(特に肩甲骨の内側)
・肋骨まわり
・みぞおち
・腰〜骨盤周辺
これらはすべて、
呼吸の動きと連動している筋膜ライン。
息が入らない=動かない
動かない=癒着・硬化
という負のループが起こります。
「肩こりなのに、肩を揉んでも変わらない」
そんなとき、問題は肩そのものではないことが多いのです。
深呼吸すれば解決?…実はそれだけでは足りない
「じゃあ、深呼吸すればいいんですね」
そう思われるかもしれませんが、
実は多くの人が**“深呼吸がうまくできない体”**になっています。
・肋骨が動かない
・お腹が膨らまない
・吸うと肩がすくむ
これは、すでに筋膜が硬くなり、
呼吸の通り道が狭くなっているサイン。
この状態で無理に呼吸を深くしようとすると、
逆に首や肩が疲れてしまうこともあります。
だからこそ大切なのは、
✔ 呼吸を邪魔している筋膜をゆるめる
✔ 肋骨・背骨・骨盤の動きを取り戻す
✔ 脳に「安全だよ」と伝える
という順番。
ちゅ楽が「呼吸」を大切にしている理由
ちゅ楽の施術では、
表面的なコリだけを見ることはありません。
「この人は、どこで呼吸が止まっているのか」
「どこが動かないことで、全身が引っ張られているのか」
そこを丁寧に感じ取りながら、
筋膜・関節・神経にアプローチしていきます。
すると多くの方が、施術後にこう言います。
「息が勝手に深く入る」
「胸が広がった感じがする」
「体だけじゃなく、頭までスッキリした」
呼吸が変わると、
体の緊張の“基準”そのものが変わるのです。
コリをどうにかしたいなら、まず「息」を感じてみて
今この瞬間、
あなたの呼吸はどこまで動いていますか?
胸だけ?
お腹まで?
背中や脇腹は?
もし「浅いかも」と感じたなら、
それは体からの大切なサイン。
コリは敵ではありません。
「今、がんばりすぎてるよ」
と教えてくれているだけ。
次にケアを選ぶときは、
“どこが硬いか”ではなく、“なぜ力が抜けないか”
そこに目を向けてみてください。
体が変わり始めるきっかけは、
いつも思っているより、ずっとシンプルです。
――続きは、また。

