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肩甲骨が固いと、体にどんな影響があるのか?

普段あまり意識することのない「肩甲骨」ですが、実はここがスムーズに動くかどうかで、体の調子は大きく左右されます。
最近「肩が重い」「背中が張る」「呼吸が浅い気がする」と感じている方は、肩甲骨の“固さ”が関係しているかもしれません。
肩甲骨は“浮いている骨”という重要な存在
肩甲骨は、肋骨の上に乗るように位置し、鎖骨や上腕骨と連動しながら動く骨です。
背骨や肋骨と直接関節していないため、非常に自由度が高く、本来は上下・左右・回旋と大きく動く構造になっています。
しかし、長時間のデスクワークやスマホ操作、運動不足、ストレスによる緊張などが重なると、
周囲の筋肉が硬くなり、肩甲骨は徐々に動きを失っていきます。これが「肩甲骨が固い」状態です。
肩甲骨が固くなると起こる主な影響
① 慢性的な肩こり・首こり
肩甲骨が動かなくなると、肩や首の筋肉が代わりに頑張りすぎてしまいます。
本来分散されるはずの負担が一部に集中し、慢性的なコリや重だるさを感じやすくなります。
「肩を揉んでもすぐ戻る」という方は、肩甲骨の可動性が落ちている可能性が高いです。
② 背中の張り・猫背・姿勢の崩れ
肩甲骨は姿勢を支える重要な役割も担っています。
固くなると肩が前に巻き込み、背中が丸くなりやすくなります。
猫背姿勢が続くことで、見た目年齢が上がるだけでなく、腰や首への負担も増えてしまいます。
③ 呼吸が浅くなる
肩甲骨周辺には肋骨があり、呼吸に関わる筋肉も多く存在します。
肩甲骨が固まると肋骨の動きも制限され、呼吸は浅くなりがちです。
結果として、疲れやすさや集中力低下、自律神経の乱れにつながることもあります。
④ 腕が上がりにくい・四十肩・五十肩のリスク
腕を上げる動作は、肩関節だけでなく肩甲骨との連動で成り立っています。
肩甲骨が動かない状態で無理に腕を使い続けると、肩関節に負担が集中し、
四十肩・五十肩の引き金になるケースも少なくありません。
⑤ 血流・リンパの流れが悪くなる
肩甲骨周辺は血管やリンパが集まるエリアです。
動きが悪くなることで巡りが滞り、冷え、むくみ、疲労の抜けにくさを感じやすくなります。
「上半身だけ冷える」「疲れが取れにくい」という方にも共通するポイントです。
なぜ現代人は肩甲骨が固まりやすいのか
現代の生活は、前かがみ姿勢が圧倒的に多くなっています。
パソコン、スマホ、車の運転など、肩甲骨を広げたまま固定する時間が長く、
反対方向に動かす機会がほとんどありません。さらにストレスがかかると無意識に肩に力が入り、
筋肉は緊張したままになります。
つまり肩甲骨の固さは、「年齢のせい」ではなく、日常の積み重ねによる結果なのです。
肩甲骨をゆるめることが、全身を変える第一歩
肩甲骨の動きが戻ると、肩や首だけでなく、背中・腰・呼吸・自律神経まで良い影響が広がります。
体を部分的に見るのではなく、「全身の連動」を取り戻すことが大切です。
ちゅ楽では、肩甲骨だけを無理に動かすことはしません。
周囲の筋肉や関節、呼吸の状態を確認しながら、ボディケアやヘッドケアを組み合わせ、
自然に肩甲骨が動き出す状態をつくっていきます。
「背中が軽い」「呼吸が深くなった」「姿勢が楽」と感じる方が多いのも、そのためです。
肩甲骨が変わると、体はもっと楽になる
肩甲骨の固さは、放っておくと不調の連鎖を生みますが、逆に言えば、ここが変わると体全体が楽になります。
もし今、肩や首のつらさ、疲れやすさを感じているなら、肩甲骨の状態に目を向けてみてください。
「年だから仕方ない」と諦める前に、体はまだ変われます。肩甲骨から、軽く動ける体を取り戻していきましょう。

