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頭痛と自律神経 ― 慢性的な痛みの裏にある本当の原因とは

「頭がズキズキする…」「こめかみが締め付けられるように痛い」――
そんな頭痛に悩む30〜50代の女性は非常に多く、実際に厚生労働省の調査でも
日本人の約4人に1人が慢性的な頭痛持ちだとされています。
頭痛と聞くと「肩こり」「眼精疲労」「ホルモンバランス」が原因と思われがちですが、
見落とされやすいのが自律神経の乱れです。
自律神経は、私たちが生きていくために必要な呼吸・心拍・血流・体温調整などを24時間働き続けてコントロールしています。
この神経バランスが崩れることで、頭痛が慢性化してしまうケースは少なくありません。
本記事では、頭痛と自律神経の関係をわかりやすく解説し、セルフチェックや改善のヒントをお届けします。
頭痛の種類と自律神経の関わり
頭痛は大きく3つに分類されます。
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緊張型頭痛
後頭部から首にかけて重だるい痛みが出るタイプ。
長時間のデスクワークやスマホ操作で首・肩がこり、血流が悪くなることで発症します。
交感神経が優位になりすぎることが引き金になるケースが多いです。 -
片頭痛(偏頭痛)
こめかみから目の奥にかけてズキズキと脈打つように痛むのが特徴。
血管が拡張しすぎることで起こりますが、その背景には自律神経の切り替え不良があり、
特に「ストレスから解放されたとき」に起こりやすいといわれます。 -
群発頭痛
片側の目の奥がえぐられるように激しく痛む稀少タイプ。
自律神経の異常な興奮や脳血管の拡張が関与すると考えられています。
このように、頭痛の多くには交感神経と副交感神経のアンバランスが影響しているのです。
自律神経が乱れる原因
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ストレス:人間関係や仕事のプレッシャーは交感神経を優位にし、血管収縮や筋緊張を招きます。
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姿勢不良:猫背やストレートネックは首周囲の神経や血管を圧迫し、自律神経の働きを乱します。
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睡眠不足:副交感神経が働きにくくなり、回復力が落ちます。
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ホルモン変化:女性は更年期や月経周期の影響で自律神経のバランスを崩しやすくなります。
セルフチェック:
自律神経が乱れていない?
以下に多く当てはまる人は、自律神経由来の頭痛が疑われます。
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天気や気圧の変化で頭痛が出る
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肩や首が常に重い
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めまいや耳鳴りを伴うことがある
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眠りが浅く疲れが取れない
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胃腸の調子が不安定
改善のためのセルフケア
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呼吸法(腹式呼吸)
息を吸うときにお腹をふくらませ、吐くときにしっかり凹ませることで、副交感神経が優位になります。 -
姿勢改善ストレッチ
胸を開いて肩甲骨を寄せる運動は、首・肩の血流を促進し、自律神経の働きを整えます。 -
入浴と温熱療法
ぬるめのお風呂に浸かると副交感神経が活性化。肩や首への温熱ケアも効果的です。 -
デジタルデトックス
スマホ・PCを長時間見続けると交感神経が優位に。寝る前の使用は特に控えましょう。
専門的アプローチ
セルフケアで改善しない場合、整体やアロマ、ボディケアで首・肩・背中の筋緊張を緩め、
血流と神経の通りを良くすることが有効です。
特に「胸郭出口症候群」や「ストレートネック」が背景にある場合は、専門的な施術が欠かせません。
また、神経内科や頭痛外来では、トリプタン製剤や自律神経調整薬が処方されることもあります。
整体と医療をうまく組み合わせることで、再発防止に繋がります。
まとめ
頭痛を「たかが肩こり」と放置するのは危険です。
自律神経の乱れは全身の不調を引き起こし、生活の質を大きく下げてしまいます。
まずはセルフチェックで自分の状態を知り、生活習慣の改善や専門家のケアを取り入れてください。
「もう治らない」と諦めず、体の声に耳を傾け、正しいアプローチを積み重ねることが改善への近道です。