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痛いの痛いの飛んで行け

小さな子どもが痛みを訴えるときの定番のおまじない、

「痛いの痛いの飛んで行け!」。

患部をさすって呪文を唱えると、あら不思議。

痛みは消えてしまいます。

小さな子どものよう「消えてしまう」とまではいかなくても、

手を当ててもらったらり、さすってもらったりするだけで、

気分が落ち着いたり、苦しさが和らいだりする経験は、大人にもあるのではないでしょうか。


 
「皮膚は第三の脳」

皮膚科学研究の傳田光洋氏は著作の中でそう述べていました。

身体の表面にある「皮膚」も、身体の内側にある「脳・神経」も外肺葉から発生します。

受精して細胞分裂を繰り返し、外肺葉・中胚葉・内胚葉ができ、

各胚葉はそれぞれ決まった器官に分化形成されていきます。

外肺葉は皮膚に、そして外肺葉にできた溝が内側に沈み込み、

やがて溝の開口部が閉じられ、内側に沈んでいた外肺葉は管上となり、脳や脊髄になります。

皮膚と脳は同じところから作られていくのですね。

そして皮膚にも脳のような情報処理システムが存在すると、傳田光洋氏は述べています。

そうなると、「痛いの痛いの飛んで行け!」のようなスキンシップは皮膚ばかりでなく

脳へも働きかけてくれることがわかるような気がしてきます。

実際、「触れること」で痛みが和らぐメカニズムがわかってきているそうです。


 
そう言えば、女性に電気ショックを与え、脳の反応を見るという実験の話を聞いたことがあります。

愛する夫に手をつないでもらっていた女性は、そうでない女性と比べて、ストレスが軽減され、

痛みを感じる脳の部位に鎮痛剤を投与した時と同じ「鎮痛効果」が表れ

気持ちが落ち着く「鎮静作用」も観察されたそうです。

“愛する夫”、←ここが大事です。(笑)


 
他者と肌が触れる刺激により、

①脳内麻薬とも呼ばれる神経伝達物質であるβ-エンドルフィン濃度が高まり、

鎮痛効果が得られたり、

②触れるという刺激(触覚)の方が痛み(痛覚)よりも、

より太い神経線維を通じて伝わることから痛みの感覚を軽くしてくれたり、

③別名“安静ホルモン”と呼ばれるオキシトシンが分泌され、

ストレスに反応して分泌されるコルチゾールというホルモンのレベルを低下させ、

安心感や鎮痛効果をもたらしてくれたりする効果が表れるわけです。
 

私達施術者が、“愛する夫”や“愛しい家族”の代わりをすることはできません。

一番いいのは、大切な人に触れてもらうこと。

私たちにできるのは、ほんの小さなお手伝いに過ぎません。

ですが、直接お肌に触れるアロマトリートメントやフェイシャルトリートメントには、

精油や化粧品の力だけではない効果があることを知っていただけたらと思います。
 
身体や心が疲れたとき、辛いとき、アロマトリートメントやフェイシャルトリートメントを

受けにいらしていただきたいと思います。

施術後、お客さまの顔色が明るくなり、表情が和らいでいるのを見るのが、私たちの喜びです。

ほんの小さなお手伝いではありますが、ちゅ楽でお待ちしております。

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